岩手・宮城内陸地震

14日は友人の結婚式で7:36東京駅発のやまびこに乗って岩手の盛岡に向かっていた。いつもなら毎日水と缶詰をいつものリュックに入れて持ち歩いているのだが、その日はたまたま部屋に置いていった。今日なら大丈夫だろうと思っていた。



その約一時間後、田んぼや疎らに家が立っている場所に差し掛かっていた。その頃、車内販売のコーヒーを買おうと通路に顔を出して進行方向のドアのガラスの奥をうかがっていた。7:36からずっとコーヒーが飲みたくてうずうずしていた。朝はコーヒーを飲まないと起きた気にならない。そんなことを考えて諦めかけていたとき、売り子のお姉さんがコーヒーのポットを持って走ってきた。コーヒーが切れたようだ。「誰だ俺のコーヒー飲んだやつ」と思いながらコーヒーってどこで作ってんのかなと気になったので隣に座っていたid:toshi78に聞いた。「ビュッフェみたいなところがあるんじゃない」。ちょうどその時、ブレーキがかかったような加速度を感じた。


突然アナウンスがなる。「8:43頃、宮城県北部で震度7地震が発生しました」。直ぐに携帯を右のポケットから取り出して左手でメールを打つ。もう2年も経つのにバカだなと思う。隣の窓の外を見てみるとコンクリートと雑草が生えている壁が見えた。駅ではないようだ。冷房が切れ少し蒸し暑くなる。電気が切れたようだ。照明も切れていることに気づく。またアナウンスがなる「電気が切れているため、トイレの水が流れません」「トイレットペーパーの残量に限りがあります」。隣でid:toshi78id:takihiroが携帯のテレビ機能を使って情報を入手していた。携帯を見る。電波の棒が2本になっている。電池の残量は満タン。食料はなし。山の中かな?そんなことを思っているとまたアナウンスが流れる。「点検のため、9時間ほど動きません」。喉が乾いてきた。



突然照明が付く。冷えた空気が流れる。高いモーター音が聞こえる。電気が通ったようだ。隣に衝撃を感じる。上りの新幹線だ。アナウンスが流れる。良く聞き取れない。どうやら最寄りの駅の郡山に向かうらしい。携帯が鳴る。少し安心する。進行方向とは逆の加速を感じ、動き始める。



郡山に付くとすぐにレンタカーを借り盛岡へ向かった。結婚式まであと二時間半だった。